知久寿焼±佐々木匡士±倉地久美夫ライブ @秋葉原goodman

開場前並んでいると、知久さんがライブ会場からすぐ横のベース売り場へふらふら歩いていたりして内心驚天動地でした。だって知久寿焼ですよ。想像よりずいぶんでっかかった。そして歯が抜けていても実に男前だと思った。
知久寿焼は天与の楽士だと思いました。大げさでなく。
酒を飲み、へへへぇと笑いながら、ぽろんぽろんと彼はうたう。口琴ハモニカ、ミニギター。竹中労の本である人が彼を評して「流しの風情がある」と言っていたけれど、まさにその姿だ。だれかに「こういうひとがいるんだよ」と教えたくても、うまく伝えることができないたぐいの凄さだ。良くできた夢の登場人物を現実で見ているような不可思議さ。
素晴らしかった。ああ、すごいな、すごいな。そう思うしかない。
私の愛する「ねむれないさめ」を聞けて嬉しかった。一番最初の、「こんな変な声で歌うぼくの歌を聴いているあなた」という歌(ここだけの歌、だっけ?)のインパクト。
ああ、すごいな、すごいな知久寿焼ナチュラルに圧巻で、あんなに目の前で歌っていても彼はあの世のひとのようでした。


オープニングアクトのFRATENもすっごくかっこいいし
倉地久美夫氏のギターは美しく世界観はわざと破たんしていて、なんか「エレキっけを抜いた平沢進」のようだったし
そして佐々木匡士という方のおんがくも非常に面白かったのです。ギターにつけた風鈴がうるさくかわいく、歌いようはもうわけわかんなくてとても気に入りました。手がでっかかった。
アメリカ生まれでゴメンナサイ。/佐々木匡士
秋葉原の裏側の、すてきなよるのおんがくかいでした。