忘れられない夜はあの夜の 満月小唄が聞こえるよ

「満月小唄」の話。「たま ナゴムコレクション」収録*1の方。
「きゃべつ」収録のは音が流麗で叙情的。こちらは、素朴で直情的。正調の美と乱調*2の美。
演奏はシンプルに始まるが、月の市場で売られてる〜…の前あたりから、間奏部分のパーカッションが、ツインギターの疾走が凄い。そして終盤、「ブリキの馬が逃げてゆく〜」、柳原の声が泣くかのごとく浪々とよろけてゆくことの凄まじさ。フェードアウトで終わってしまうのがもったいない。なにか、鬼気迫るものを感じる。すごいぜやなちゃん。すごいぜ「たま」
ちなみに「きゃべつ」のほうでは「満月小唄が聞こえたよ 忘れられない七月の月の夜」の部分がこのバージョンではタイトルのようになっています。たぶん。

このアルバム、音質がいかんせん悪い(プツプツとノイズの音が聞こえる)のと滝本曲が一曲しかないのを抜けばやっぱり良い。
でも、最初にためしに買ってみるならクラウンの「たま セレクション」のほうがいいと思う。こちらも滝本曲は少ないですね。なぜ星を食べるが入っていないのだ。
それにしても、さんだるも、ひるねも、きゃべつも、犬の約束もろけっともそのろくも現在廃盤。なかなか、経年の壁は、厳しいですな。
たま ナゴムコレクション セレクション

*1:オリジナルは「しおしお」

*2:彼らの乱調はまだまだこんなもんじゃなかろうが